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2011年    6月   
 2011年6月30日(木)   22次50分 汚染水のメガフロート移送開始
東京電力は30日、福島第1原発5、6号機タービン建屋にたまる低濃度の放射性物質を含む汚染水を、人工浮島「メガフロート」へ移送し始めた。東電は、3〜4カ月かけて仮設タンクから計8千トンをメガフロートに移す計画。汚染水対策の“救世主”と期待されるが、大量降雨があれば汚染水増加に追いつかない可能性もあるなど、不安も抱えている。
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 2011年6月30日(木)   22時10分 汚染水浄化設備 運転を再開
福島第一原発で30日午後2時半ごろ、循環注水冷却システムの汚染水の浄化設備のうち、放射性物質を取り除くフランス製の装置で、およそ10分間に5種類の警報が次々と作動して運転を自動的に停止した。東京電力が装置の復旧作業を進めて午後7時前から浄化設備の試運転を行った結果、問題なく動いたということで、午後7時40分ごろから本格的に運転を再開した。この間、浄化した水を原子炉に注水する循環注水は続いていたということ。東京電力はなぜ警報が作動したのかなどトラブルの原因を詳しく調べている。
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 2011年6月30日(木)   06時10分 3号機 1週間程度で安定冷却
福島第一原発では、原子炉の冷却と並んで課題となっている使用済み燃料プールの安定的な冷却が、2号機に続いて3号機でも、順調にいけば1週間程度でほぼ実現できる見通しとなった。一方で、4号機ではめどが立たない状態で、冷却システム設置の検討が急がれている。
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 2011年6月30日(木)   08時20分 長野県で震度5弱
発生時刻 2011年6月30日 8時16分ごろ
震源地 長野県中部
規模 マグニチュード 5.5
震度5強 長野県 長野県中部 松本市
震度4 長野県 山形村
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 2011年6月29日(水)   16時00分 循環注水冷却を再開
福島第一原発で浄化した汚染水を原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」は、新たに見つかったわずかな水漏れのため、29日朝から停止していましたが、配管の交換を終えて午後1時半すぎに再開しました。循環注水冷却のスタートから3日足らずで、水漏れのトラブルが3件相次いだことを受けて、東京電力は、配管の強度を高めるなどの対策を検討することにしている。
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 2011年6月28日(火)   21時00分 2号機 格納容器へ窒素注入を開始
福島第一原発で、水素爆発を防ぐ手段として計画されている、格納容器への窒素の注入が、1号機に続いて2号機でも、28日午後8時すぎに始まった。窒素の注入は、工程表の「ステップ1」の目標達成に重要な要素だが、残る3号機では見通しが立っておらず、来月17日の目標達成は不透明な状況。
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 2011年6月28日(火)   20時00分 循環注水冷却を再開
福島第一原発で、27日、注水開始からわずか1時間半で停止した浄化した汚染水を原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」は、配管の点検作業などが終わり、東京電力は、28日午後4時前、注水のためのポンプを起動し、循環注水が再開された。原子力安全・保安院によると、これまでのところ、注水は安定しているということだが、見通しの甘さがトラブルを招いているだけに、東京電力には、慎重な運転管理が求められる。
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 2011年6月28日(火)   20時00分 1号機 建屋カバー設置工事始まる
1号機では、爆発で壊れた原子炉建屋から放射性物質が広がるのを抑えようというカバーの設置工事が始まり、国内最大級のクレーンが工事現場に運び込まれた。クレーンは、長さ140メートルのアームで、重さ750トンまでつり上げることができるもので、28日は一日かけて原発構内を移動した。このクレーンは、原子炉建屋をすっぽりと覆うカバーの設置工事のために用意され、まずは原子炉建屋の最上階の水素爆発で激しく壊れた部分を取り除く作業に使われる。一方、原発から50キロ余り離れた福島県いわき市の小名浜港では、カバーの柱やはりをあらかじめ組み立てておく作業が進められている。カバーは、高さおよそ54メートルで、62の部材に組み立てて、厚さ1ミリほどのポリエステルの布を貼り付けるというもの。
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 2011年6月28日(火)   05時00分 海底の土からもストロンチウム
福島第一原発の沖合の海底の土から放射性ストロンチウムが初めて検出された。放射性ストロンチウムは骨に蓄積する性質があり、原子力安全委員会は、海産物への影響を慎重に調べる必要があるとしている。検出されたのは、福島第一原発から南北におよそ20キロ離れた場所の沖合およそ3キロに当たる2つの地点で、東京電力が2日に行った海底の土の調査で、ストロンチウム90とストロンチウム89が検出された。ストロンチウム90は、放射線量が半分になる「半減期」が29年と長い。
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 2011年6月28日(火)   04時30分 循環注水設備 事前の点検せず
福島第一原発で、浄化した汚染水を原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」が、27日、開始からわずか1時間半で停止したが、その後の調べで、事前に行う予定にしていた水漏れがないかを調べる点検をせずに注水していたことが分かり、東京電力の管理態勢が改めて問われている。循環注水を巡っては、浄化した汚染水を原子炉に戻すための配管が、総延長で4キロもあるため、配管の状態をどのようにチェックするか課題になっていた。
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 2011年6月27日(月)   13時05分 循環注水冷却 午後にも開始へ
福島第一原発で、原子炉を冷やすために注いだ水が高濃度の放射性物質に汚染された水となって増え続けているため、原子炉への注水量を増やすことができないという課題を抱えている。そこで、浄化した汚染水を原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」について、東京電力は、準備が整えば27日午後にも始めたいとしている。「循環注水冷却」の開始によって、「原子炉の安定的な冷却」を工程表どおり来月中旬までに実現する計画に一歩近づくことになる。
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 2011年6月26日(日)   20時00分 トラブル浄化設備 本格運転へ
福島第一原発で事故の収束のカギを握る汚染水の浄化設備は、トラブルが相次いでいたが、26日までの補修や調整で本格的な運転の見通しが立ったとして、東京電力は早ければ27日にも本格運転に入りたいとしている。浄化装置を巡っては、試験運転の形で26日の朝までに5400トン余りの汚染水が処理され、建屋からあふれるおそれのあった汚染水の移送が可能になり、あふれるまでの最短の日数が来月5日までにやや延びている。
ただ、25日も塩分を取り除く装置のポンプに不具合が出るなど、浄化設備が安定的に動くかは未知数で、梅雨や台風の大雨で汚染水が想定を超えてたまるおそれもあり、予断を許さない状況が続く。
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 2011年6月26日(日)   19時00分 2号機も格納容器窒素注入へ
2号機では、水素爆発を防ぐため国の了解が得られしだい格納容器への窒素の注入を始めることにしている。窒素を注入すると格納容器の中にある放射性物質を含んだ気体が僅かに外に押し出されるおそれがあるため、東京電力は周辺の放射線測定を強化すると。窒素注入は1号機については4月から実施、3号機については、原子炉建屋の中の放射線量が高いため、窒素を入れる準備作業ができない状態が続いていて、東京電力は作業環境の改善を急ぎ窒素を注入することにしている。
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 2011年6月25日(土)   19時30分 循環冷却実施 工程予断許さず
福島第一原発では、依然として汚染水の浄化設備の本格運転の再開が遅れている。事故の収束に向けた工程表では、来月17日までに汚染水を浄化して原子炉に注水し、安定的に冷却する「循環注水冷却」を行うとしているが、計画どおり行えるかどうかは予断を許さない状況。、「循環注水冷却」のシステムはさまざまな設備が離れた場所に設置されているため、汚染水の経路が4キロに及び、原子炉に注水する前にすべての配管の接続箇所や、弁に水漏れがないかを確認する必要があるということ。
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 2011年6月25日(土)   06時00分 東電からの通報文書公開
福島第一原発で、震災直後、すべての電源が使えなくなり、国に緊急事態の通報が行われた際の手書きの文書などおよそ1万1000枚の報告文書がホームページで公開された。公開されたのは、3月11日の地震発生後から先月31日まで、福島第一原発や第二原発で異常事態や緊急事態などが起きた際に国に報告があった文書など、およそ1万1000枚。原子力安全・保安院は、6月1日以降の資料についても、まとまりしだいホームページで公表するとしている。
http://www.nisa.meti.go.jp/earthquake/plant/plant_index.html
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 2011年6月24日(金)   19時00分 浄化設備“能力目標を達成”
福島第一原発では、汚染水の浄化設備のうち、アメリカ製の「吸着塔」という装置で、弁の設定ミスから放射性セシウムを取り除く能力が落ちていたことが分かっている。東京電力は、弁を点検し直したうえで、23日の夜、改めて処理後の水を分析した結果、アメリカ製とフランス製の2つの装置を合わせた全体では放射性物質の濃度が10万分の1に下がり、目標を達成したとしている。今月中にも、処理したあとの汚染水を再び原子炉に注入し、安定的に原子炉を冷却するシステムの構築を目指したいとしている。
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 2011年6月24日(金)   04時45分 浄化設備 適切な運転方法見極め
福島第一原発では、高濃度の汚染水の浄化設備が今月17日に本格的な運転を始めたが、放射性物質を取り除くアメリカ製の「吸着塔」という装置の周辺で、放射線量が予想以上に上がり、装置を交換する基準の1時間当たり4ミリシーベルトに達したため、僅か5時間で停止し、本格運転再開のめどはいまだに立っていない。汚染水の浄化設備の本格運転再開に向け、装置の放射線量が交換基準の値を超えても、ひとまず運転を続けたうえで、内部を洗ってから交換することを検討していて、東京電力は適切な運転方法を見極めたうえで、数日以内に本格運転の再開にこぎつけたいとしている。
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 2011年6月23日(木)   19時30分 浄化設備の弁 設置時から誤り
福島第一原発の汚染水の浄化設備で、配管の弁の設定が誤っていたため、汚染水が装置の一部を流れていなかった問題で、弁の設定は装置が設置された当初から誤った状態のままだったとみられることが分かった。東京電力では、これまでの試運転などでも誤りに気づかなかったという。この浄化設備を巡っては、トラブルやミスによる運転の中断が相次いでいて、東京電力の管理態勢が問われている。
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 2011年6月23日(木)   11時50分 開閉表示誤り、汚染水が素通り
東電は福島第1原発の高濃度放射性汚染水浄化システムで、セシウム吸着装置の能力が想定を下回った問題について、装置の一部で弁の開閉表示が誤っており、汚染水が素通りしていたのが原因とみられると発表した。東電は弁の状態を直し、中断していた試験運転を同日午前0時43分に再開した。装置は米キュリオン社製。今回の試運転では、配管の弁の表示が逆になっていた。作業員は開閉表示に従って迂回などの操作をするが、設定当初から表示が誤っていたのかどうかは不明という。事前に比較的低濃度の汚染水で試験をした際には放射性物質を3000分の1まで減らせたが、高濃度汚染水では50分の1程度までしか減らせなかった。
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 2011年6月23日(木)   07時50分 東北震度5弱の詳細
発生時刻 2011年6月23日 6時51分ごろ
震源地 岩手県沖
緯度 北緯39.9度
経度 東経142.5度
深さ 20km
規模 マグニチュード 6.7
震度5弱 青森県 青森県三八上北 青森県下北 階上町 東通村 階上町道仏 東通村小田野沢
岩手県 岩手県沿岸北部 岩手県内陸北部 普代村 盛岡市 普代村銅屋 盛岡市玉山区薮川
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 2011年6月23日(木)   06時55分 東北地方で震度5弱
青森県、岩手県他で震度5弱の地震。
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 2011年6月22日(水)   16時10分 2号機の汚染水、毎時430ミリSvを記録
2号機の原子炉建屋内では、原子炉の状況を把握するため、水位計や圧力計を調整する準備が進んでいる。21日に作業員が入って、たまっている放射性物質を含む汚染水の表面の放射線量を測ったところ、一時間当たり430ミリシーベルトと高い値を記録した。このため、今後、線量の高い場所を壁で遮って作業員の安全を確保しながら作業を進める方針。
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 2011年6月22日(水)   12時30分 3号機 注水減で原子炉の温度が上昇
福島第一原発では、汚染水の浄化設備が本格運転を再開できないなか、21日から原子炉への注水量を減らしたところ、3号機の原子炉の温度が上がり始めたことが分かり、東京電力は、原子炉の冷却と汚染水の抑制の両立という難しい対応を迫られている。汚染水対策の柱としていた浄化設備が、本格運転の開始直後に停止し、現在も試験運転の状態が続いている。
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 2011年6月22日(水)   12時15分 原子炉注水量、さらに減少
東京電力は22日、福島第一原発1、2号機原子炉への1時間当たりの注水量を0.5トン減らしたと発表した。高濃度の放射能汚染水処理システムの本格稼働が遅れており、汚染水の増加を抑制するための措置。前日も注水量を減らしているが、東電は原子炉の冷却に支障はないとして、さらに減らすことも検討している。
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 2011年6月21日(火)   18時00分 2、3日後本格運転目指す
福島第一原発にある汚染水の浄化設備は、アメリカ製の装置のトラブルの原因を調べる試験運転中に、別のフランス製の装置でポンプが止まるトラブルが発生し、試験運転が一時中断された。原発の敷地内には汚染水がたまり続けて、増え続ける高濃度の汚染水を保管できる場所がほぼ満水。このままではあと1週間程度で施設の外にあふれるおそれがある。東京電力は、21日から汚染水の発生を抑えるため原子炉への注水量を減らしながら、2、3日後に本格運転を目指すことにしている。
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 2011年6月21日(火)   04時40分 汚染水浄化設備 運転再開へ
福島第一原発で汚染水を浄化する設備が運転中に停止した問題で、東京電力は、対策を施したうえで、21日にも本格運転を再開したいとしている。しかし、海水を含む高濃度の汚染水を処理するのはメーカーにとっても初めてで、浄化装置はトラブルが相次いでいて、汚染水の行き場が近くなくなるなかで、本格運転を安定して行えるのかは、予断を許さない状況。
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 2011年6月20日(月)   19時15分 汚染水 移送先の確保も綱渡り
福島第一原発で、高濃度の汚染水の移送先の容量が限界に近づいているなか、東京電力では、本来は低濃度の汚染水を入れる仮設のタンクに高濃度の汚染水を入れる検討を始めるなど、綱渡りの状態が続いている。原子炉建屋やタービン建屋の地下などに11万トン以上の高濃度の汚染水がたまっているとみられ、原子炉への注水によって1日500トンほどのペースで増え続けている。
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 2011年6月20日(月)   19時00分 汚染水浄化システム22日までに復旧か
東京電力は20日、福島第一原発で、本格運転から5時間で停止した汚染水の浄化システムについて、22日までに運転を再開する見通しを明らかにした。汚染水の移送先となっていた施設の容量は、早ければ22日にもほぼ満杯になるという。一方、東電は20日、水素爆発で原子炉建屋が損傷した福島第1原発4号機の燃料貯蔵プール下に支柱を設置する耐震補強工事を完了したと発表。今後、支柱をコンクリートで固める工事を7月末までに実施する。
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 2011年6月20日(月)   12時25分 2号機の湿度 扉全開で下がる
2号機で、建屋の外につながる扉の一つを、20日午前5時から全面開放した結果、これまで99.9%あった建屋内の湿度が扉付近では58%程度まで下がった。原発周辺の放射線量にも変化がないことから、東京電力は、20日午後、別の扉も開けて建屋内の作業環境の改善を進めることにしている。
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 2011年6月20日(月)   06時15分 2号機 原子炉建屋の扉を全開
2号機では、原子炉建屋内の湿度が極めて高く、収束作業が進まないことから、東京電力は、建屋の外につながる扉の1つを19日夜に開放した。周辺への影響をみるために扉は途中まで開けた状態を保ってきたが、建屋内の気体を入れ替えるために20日午前5時に扉を全開にした。東京電力は、扉の開放で放射性物質が放出されても、環境への影響はほとんどなく、これまでのところ、原発周辺の放射線量も目立った変化はないとしている。
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 2011年6月20日(月)   05時00分 4号機 機器貯蔵プールに注水
4号機では3月の巨大地震の際定期検査中で、運転中、原子炉の周辺に設置されている大型の機器は取り外され、機器みずからが発する強い放射線を遮るため、原子炉建屋の最上階にある貯蔵専用のプールに収められていた。この大型機器を貯蔵するプールの水位が下がり、機器が水から露出して強い放射線を出しているとみられることから、東京電力は、作業員が活動できないとして放射線を遮るためにこのプールに注水を始めた。
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 2011年6月19日(日)   22時20分 2号機原子炉建屋 扉を開放
2号機で、原子炉建屋内の湿度が99.9%と極めて高く、収束作業が進まないため、19日午後8時50分すぎに建屋の扉を開け始めた。扉を開けても周辺環境への影響はほとんどないとしています。扉を開けて放出される放射性物質による新たな被ばく量を試算し、原発の敷地内で1時間当たり0.0014マイクロシーベルトで、1年間に換算すると、一般の人が浴びても差し支えないとされる1ミリシーベルトを十分に下回ると評価した。扉の開放について、福島県と地元の13市町村に事前に説明を行ったということだ。
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 2011年6月19日(日)   19時45分 浄化設備停止 原因解明実験へ
福島第一原発で汚染水対策の鍵を握る浄化設備で、17日に本格運転を始めたあと放射線量が上がって停止した問題で、東京電力は、放射性物質を含む油などが想定を超えて設備の一部に流れ込んだ可能性があるとして、19日夜にも油を取り込む素材などを使って原因を調べる実験を始めることにしている。この実験の結果によっては、浄化設備の運用方法を見直す必要があり、汚染水対策の鍵を握る浄化設備は、本格運転の再開の具体的な見通しは立っていないということ。
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 2011年6月19日(日)   05時30分 浄化設備の再開 さらに数日
福島第一原発で高濃度の汚染水を浄化する設備が、本格運転開始から僅か5時間で停止した問題で、原因や対策を調べて運転を再開するまでに、さらに数日かかる可能性もある。場合によっては処理する汚染水の量など設備全体の運用方法を再検討する必要が生じるほか、近くを通る配管から出る放射線の影響も検討する必要があるという。このままでは汚染水があと1週間余りで施設からあふれ出すおそれがあり、予断を許さない状況となっている。
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 2011年6月18日(土)   23時30分 震災後の対応公表 連鎖的に事故深刻化
東京電力は18日、福島第1原発事故の発生直後の対応状況についての調査結果を公表した。原子炉格納容器の圧力を抜く「ベント(排気)」や海水注入など、過酷事故を想定して策定した安全対策(アクシデントマネジメント)が機能せず、1号機原子炉建屋で3月12日に起きた水素爆発が、他号機の復旧作業の支障となり、連鎖的に事故が深刻化した様子が明らかになった。
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 2011年6月18日(土)   13時15分 浄化設備 運転停止し原因調査
福島第一原発で、高濃度の放射性物質に汚染された水の浄化設備が、17日夜、本格的に動き始めたが、このうちの放射性セシウムを除去するアメリカ製の装置で、放射線量が想定よりも早く交換の目安の値に達したとして、東京電力は浄化設備の運転を停止して原因を調べている。この装置では、放射性セシウムなどを「ゼオライト」という鉱物を使って取り除く仕組みで、「吸着塔」と呼ばれる部分の放射線量が1時間当たり4ミリシーベルトの基準に達すると交換することになっていた。交換まで1か月ほどの余裕があるとみていたが、運転開始から5時間ほどで基準に達したという。
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 2011年6月18日(土)   05時00分 浄化設備 重い課題も
福島第一原子力発電所では、高濃度の汚染水を浄化する設備が17日夜から本格的に稼働を始めた。浄化した水を原子炉の冷却に用いる計画も併せて動きだすことになる一方で、大量の放射性物質が濃縮された廃棄物をどう処理するか、重い課題が残されている。その量は、年内だけで少なくとも2000立方メートルに上るとみられる。東京電力は、当面の間、放射性廃棄物専用のタンクなどで保管する計画だが、最終的な処分の方法は今の法制度では想定されていない問題で、今後、政府も含めてどう対応していくのか、重い課題が残されている。
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 2011年6月17日(金)   12時50分 浄化設備、安全弁の破損か
福島第一原発の汚染水の処理設備で、16日夜、一部の装置から水が漏れて試運転を中断したトラブルは、配管の弁が閉じて汚染水が流れなくなったため、圧力を逃がす安全弁が破損したことが原因とみられる。この処理設備は、たまり続ける高濃度の汚染水の対策の鍵となるもので、稼働しなければ、あと10日余りで汚染水があふれるおそれがあり、東京電力は、復旧が終わりしだい、再度、試運転を行ったうえで、順調に進めば17日の本格稼働を目指すとしている。
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 2011年6月17日(金)   05時45分 浄化設備 本格稼働に遅れか
福島第一原発の事故で、収束に向けた工程表が17日、公表から2か月目の見直しを迎える。最大の課題の一つが高濃度の放射性物質に汚染された水の処理だが、対策の鍵となる浄化設備は、17日からの本格的な稼働がトラブルで遅れるおそれがあり、工程表の実現に向けて予断を許さない状況が続く。高濃度の汚染水は1日500トンのペースで増え続けているとみられ、主な移送先の施設が16日でいっぱいとなったため、処理設備が稼働しなければ、あと10日余りで汚染水があふれ出すおそれがある。
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 2011年6月17日(金)   00時00分 浄化設備 水漏れで試運転中断
福島第一原発で、試運転の最終段階を迎えていた高濃度の汚染水の浄化設備で、水漏れが発生し、試験が中断された。この設備は、たまり続ける汚染水の対策の鍵となるものだが、17日から予定されている本格的な稼働は遅れるおそれが出てきた。東京電力は、水漏れの原因を調べるとともに、部品の交換など今後の対応を検討している。
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 2011年6月16日(木)   12時45分 2号機建屋の換気計画提出
福島第一原発事故で、東京電力は16日までに、2号機原子炉建屋の二重扉を換気のため開放する作業の計画を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。建屋内の放射性物質のちりが大気中に出る恐れがあるが、東電は影響を、原発敷地境界で毎時0.0015ミリシーベルト程度と計算している。水素爆発を免れた2号機建屋内は、湿度が99.9%と高く、長時間の作業ができない。換気により湿度を下げ、計器類の復旧や窒素封入配管の設置などの作業を行いやすくする。保安院は報告を受け、17日中にも適否を判断する方針。 
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 2011年6月16日(木)   04時30分 3号機 冷却システムを設置
福島第一原発では、使用済み燃料プールの冷却が今なお課題となっていますが、このうち3号機では、循環型の冷却システムを設置する工事を近く始めて、安定的な冷却を目指すことになった。3号機では現在は、外部からの注水が4日に1回程度のペースで行われているものの、水温は60度以上の高い状態が続いているとみられる。工事が順調に進めば来月上旬にもシステムが本格的に稼働する見込みで、東京電力は、稼働を始めてから遅くとも1か月後には、プールの水温を40度前後で安定させたいとしている。
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 2011年6月16日(木)   00時00分 3号機原子炉建屋映像
東京電力は3号機の原子炉建屋で撮影した映像を15日に公開した。映像は、今月9日、福島第一原発の3号機の原子炉建屋で東京電力が放射線量の調査などを行った際に撮影された。防護服を身につけた作業員は、建屋の外から「大物搬入口」と呼ばれる資材搬入用の出入り口を通って中に入った。建物の屋根が水素爆発で吹き飛び、空が見えている。撮影場所の周辺での放射線量は、1時間当たりおよそ50ミリシーベルトだった。また、このときの調査で確認された最も高い値は、1時間当たりおよそ100ミリシーベルトと、2時間半ほどで作業員の被ばく限度に達する高い値。
http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/movie/chapter_61.html
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 2011年6月15日(水)   13時05分 地上1メートルの放射線量公表
文部科学省は15日までに、地上1メートル地点で測定した35都道府県の空気中の放射線量について公表を始めた。他の12県も準備を進めている。測定地点が高いこれまでの方法も継続し、結果を併せて明らかにすることで線量を比較しやすいようにする。これまでのモニタリングは、測定地点が地上から1.5〜80.3メートルで、自治体により測定装置が設置される高さが異なっており、住民に影響が出やすい生活空間での線量を調査すべきだとの指摘を受けていた。空気中の放射性物質は降雨などで地表に沈着するため、地上に近づくにつれ高い線量が測定される傾向にある。13日午前10時の測定では、山形、栃木、群馬、和歌山で今までの方法で検出された線量の2倍を超える数値が検出された。
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 2011年6月15日(水)   12時05分 放射性物質除去装置 試運転へ
福島第一原発では、汚染水の浄化設備で、フランスのメーカーが製造した放射性物質を取り除く装置の試運転が、15日午後行われる予定。たまり続ける汚染水は、その移送先の限界が迫るなか、浄化設備が対策のカギとなっていて、東京電力は17日から本格的な稼働を目指している。福島第一原発では、原子炉に注入した水が高濃度の汚染水となって、すでに10万5000トン以上たまっていて、さらに毎日およそ500トンのペースで増え続けているとみられることから、東京電力は、新たな移送先の確保を急ぐとともに、浄化設備の稼働が汚染水の対策のカギとなっている。
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 2011年6月15日(水)   05時30分 1号機 カバーで覆う工事へ
爆発で激しく壊れた原子炉建屋からの放射性物質の拡散を食い止めようと、建屋全体をカバーで覆う工事が1号機で始まることになった。作業員の被ばくを減らすため、工事現場にほとんど人が入らない特殊な工法がとられる。カバーは、厚さ1ミリほどのポリエステル製のシートを鉄骨製の柱やはりに貼り付けて建屋をすっぽりと覆うもので、高さは54メートル。あらかじめ別の場所で組み立てた62の部材を原発に持ち込み、放射線を遮る対策を施した国内最大級のクレーンで部材をつり上げて、最終的な組み立てを行う。
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 2011年6月14日(火)   19時30分 浄化装置“試運転で濃度低下”
たまり続ける高濃度の汚染水の対策の鍵とされる浄化装置で、試運転が14日朝から始まった。試運転の結果、放射性のセシウムの濃度が、およそ3000分の1に減ることが分かったということで、東京電力は今月17日から本格的な稼働を目指すことにしている。試運転を開始したのは、福島第一原発で高濃度の汚染水を浄化する装置のうち、アメリカのメーカーが製造した主に放射性物質のセシウムを取り除く部分。フランスのメーカーが製造した、特殊な化学物質を使って放射性物質を取り除く別の部分については、15日から試運転を始めることにしている。
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 2011年6月14日(火)   19時30分 汚泥に放射性物質 16自治体
福島第一原発の事故の影響で、土などに付着した放射性物質が雨で流され、各地の下水処理施設で汚泥として蓄積されている。少なくとも16の都道府県で汚泥などから放射性物質が検出され、中には汚泥の保管場所を「放射線管理区域」に指定する自治体も出ていまる。1キログラム当たりの放射性セシウムの濃度が最も高かったのは、▽福島市の44万7000ベクレルで、次いで▽東京都の5万5000ベクレル▽前橋市の4万2800ベクレル▽宇都宮市の2万6000ベクレルなど。汚泥などから放射性物質が検出されたのは、北海道、青森、山形、福島、栃木、群馬、茨城、千葉、埼玉、東京、神奈川、山梨、新潟、長野、静岡、大阪の16の都道府県。
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 2011年6月14日(火)   10時00分 遅れの汚染水浄化装置、試運転開始
東京電力は14日朝、福島第一原発の高濃度汚染水から放射性物質を取り除く浄化処理装置の試運転を同日未明に始めた、と発表した。当初、10日にも装置全体の試運転を開始する予定だったが、配管接続部の水漏れなどの不具合が見つかり遅れていた。数日かけて試運転を行い、本格稼働に入る。同原発には既に10万トン以上の汚染水がたまっており、浄化装置が稼働しない場合、6月末にも海など外部に流出する恐れがある。
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 2011年6月14日(火)   10時00分 玄海町長 原発運転再開容認へ
九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の運転再開問題で、玄海町の岸本英雄町長は今月中にも運転再開容認を九電に伝える意向だ。福島第一原発事故の影響で停止したままの全国35基の原発の中で、自治体首長として初の容認となる可能性が高い。一方、周辺の自治体は運転再開に慎重姿勢を崩しておらず、温度差が目立ってきた。背景には、同町が財政の6割以上を原発に頼るなど依存度の違いもあるようだ。原発立地自治体には、地域活性化などの名目で、同交付金や電源立地等推進対策交付金、電源地域振興促進事業費補助金などが支給される。
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 2011年6月14日(火)   19時15分 新たに6人 被ばく限度超疑い
福島第一原発の作業員のうち、新たに6人の被ばく量が、緊急時の限度の250ミリシーベルトを超えている疑いがあることが、東京電力の検査で分かった。すでに3号機と4号機の中央制御室で働いていた2人の男性運転員の被ばく量が、緊急時の限度の250ミリシーベルトの2倍以上だったことが明らかになっている。厚生労働省は「これほど多くの作業員が高い被ばく量を示しているのは極めて遺憾だ」として、東京電力に対して、専門の検査機関で精密検査を受けさせるよう指導した。
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 2011年6月14日(火)   19時15分 浄化装置トラブル 配管の弁が原因か
福島第一原発で、高濃度の放射性物質に汚染された水の処理に向けて準備が進められている浄化装置の一部で、12日水が流れなくなったトラブルは、配管の弁が誤って閉じた状態になっていたことが原因とみられ、東京電力は、稼働に向けて装置の確認や準備を急ぐことにしている。当初の予定では今月10日から、比較的濃度の低い汚染水を使って性能を確かめる試運転を始めることになっていたが、トラブルの影響などで延期が続いている。
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 2011年6月14日(火)   16時20分 汚染海水の浄化装置 本格稼動
福島第一原発では、高濃度の放射性物質に汚染された水が海に流れ出た問題を受けて、海水から放射性物質を取り除く浄化装置が、13日から本格的に稼動した。本格的な稼働が始まったのは、海水をポンプでくみ上げ、放射性物質のセシウムを「ゼオライト」という鉱物を使って取り除く浄化装置。装置は、1台当たりで1時間に最大で30トンの海水を処理して海に戻すということで、東京電力は、今後、浄化の能力を高める方法を模索しながら、海への汚染の広がりを防ぎたいとしている。
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 2011年6月13日(月)   05時10分 基準超のストロンチウム検出
福島第一原発の専用港の内側の海水から、放射性のストロンチウムが初めて国の基準を超える濃度で検出された。放射性ストロンチウム90は放射線の量が半分になる「半減期」が29年と長く、体内に吸い込むと骨に蓄積してがんを引き起こすおそれがあるとされている。経済産業省の原子力安全・保安院は魚介類への影響などを注意深く調べる必要があるとしている。一方、原子炉建屋周辺の地下水をためる「サブドレンピット」という施設からも、ストロンチウム90が1リットルあたり2号機で6300ベクレル、1号機で22ベクレル検出された。原発敷地内の地下水から検出されるのは初めて。
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 2011年6月12日(日)   12時30分 汚染水の浄化装置 一部で不具合
福島第一原発では、高濃度の放射性物質に汚染された水を浄化する装置の一部で想定どおりに水が流れない不具合が見つかり、東京電力は、原因の調査を急ぐとともに、今後の対応を検討しているが、本格的な稼働が遅れるおそれも出ている。浄化装置は、主に、放射性のセシウムを取り除くアメリカのメーカー製の装置や、特殊な化学物質で放射性物質を除去するフランスのメーカー製の装置で構成されていて、放射性物質の濃度を1000分の1から1万分の1程度に下げるとともに、油や塩分を取り除く設計で、1日に1200トンの汚染水を処理する計画。
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 2011年6月12日(日)   12時00分 4号機プール 循環冷却計画不透明
4号機では、使用済み燃料プールで水温が80度以上と高い状態が続いていて、特殊車両による注水では十分に冷却できない。しかし循環型の冷却システムを構築するのに必要な配管が以前の爆発で損傷しており、機器や設備が軒並み壊れて、床にはがれきがひどく散乱し、現場周辺での作業が容易ではない状況も明らかになった。東電は、再検討を迫られていて、来月中の稼働を目指すとしていた計画は先行きが不透明となっている。
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 2011年6月11日(土)   15時00分 2号機 建屋内浄化装置を稼働(
2号機の原子炉建屋では、湿度が極めて高く復旧に向けた作業が難しくなっていることから、建屋の扉を開け放って湿度を下げる計画で、それに先立って建屋内の空気に含まれる放射性物質の濃度を下げるため、11日から浄化装置を動かし始めた。浄化装置は、原子炉建屋に隣接する建物に設置され、ダクトから吸い出した空気をヒーターで暖めたうえでフィルターで放射性物質を取り除き、原子炉建屋に空気を戻す仕組み。扉を開け放つ前には周辺への影響について経済産業省の原子力安全・保安院の確認を受けたうえで、地元の自治体に説明するとしている。
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 2011年6月10日(金)   18時30分 被ばく量、最大678ミリシーベルト
福島第一原発事故で、東京電力は10日、多量の内部被ばくが判明した30代と40代の男性社員2人について、外部被ばくと合わせた総被ばく量がそれぞれ678.08ミリシーベルトと643.07ミリシーベルトだったと発表した。厚生労働省が緊急時の特例として引き上げた限度250ミリシーベルトを2倍以上超過した。また新たに、50代の男性社員の甲状腺から多量の放射性ヨウ素が検出されたと発表した。この男性も限度を超える恐れがあるとみて、放射線医学総合研究所(千葉市)で詳しく調べる。3人とも健康診断の結果、異常は見つかっていないという。
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 2011年6月10日(金)   04時20分 汚染水の浄化装置 試運転開始
福島第一原発では、たまり続けている高濃度の放射性物質に汚染された水を浄化する装置の試運転が、10日から始まる。浄化した水を原子炉への注水に使う計画で、装置が正常に機能するかどうかは、事故の収束に向けた一連の復旧作業が順調に進むかどうかの大きな鍵を握ることになる。福島第一原発では、原子炉建屋やタービン建屋の地下などに10万5000トン以上の高濃度の汚染水がたまっているとみられ、原子炉への注水で、1日500トン余りのペースで増え続けている。浄化装置は、「ゼオライト」という鉱物などを使って放射性のセシウムを取り除く装置や、特殊な化学物質を使って放射性物質を取り除く装置などで構成されている。
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 2011年6月10日(金)   00時00分 原発周辺の海浄化へ
東京電力は9日、福島第一原発からの高濃度の放射能汚染水の漏出によって汚染された周辺の海を浄化する装置を動かし始めた。1日から使う予定だったが電源装置に不具合が見つかり、延期になっていた。通水試験を始め10日朝に試運転をする。問題がなければ本格稼働に移る。 東電によると、ポンプで海水を吸い上げて藻などをフィルターでこし取った後、ゼオライトという軽石のような物質(2トン)の間を通して、設計上は放射性物質のセシウムを60〜70%吸着させる。この後、浄化した海水を海に戻す。2台設置し1台の1時間あたりの処理能力は、最大で30トンという。
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 2011年6月9日(木)   18時45分 3号機 作業員が建屋内を調査
3号機では、事故の収束に向けた復旧作業を進めるため、9日、原子炉建屋の中に作業員が入り、放射線量の測定や配管の点検などを行った。工程表では、3号機でも1号機と同じように水素爆発を防ぐため原子炉格納容器に窒素を入れたり、原子炉を安定的に冷やす循環型の冷却装置を取り付けたりする計画。それに必要な大型の機材を運び込む原子炉建屋の出入り口付近は、3月に起きた水素爆発でがれきなどが散乱していたが、7日までに出入り口の外側のがれきの撤去を終えた。
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 2011年6月9日(木)   04時50分 停電 水没配電盤から誤信号か
1号機と2号機で8日、3時間にわたって中央制御室などの施設が停電したのは、その後の調査で復旧作業の際接続を解除する必要があった水没した配電盤から誤った電気信号が流れたことが原因とみられることが分かった。このため、東京電力は水没した配電盤から電気信号が出た原因を調査するともに、なぜ接続したままだったのか調べることにしている。
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 2011年6月9日(木)   04時50分 11か所 ストロンチウム検出
国が福島市や浪江町など福島県内11か所で放射性ストロンチウムの土壌調査を行った結果、すべての地点で検出された。ストロンチウム90は、原発の燃料のウランが核分裂するときに出来る放射性物質で、放射線の量が半分になる「半減期」が29年と長く、カルシウムと性質が似ていて体内に吸い込むと骨に蓄積し、がんを引き起こすおそれがあるとされている。原発からおよそ60キロ離れた福島市内でも検出され福島県内の広い範囲に飛散し、ほかの放射性物質と同じように原発の北西方向で高い値になる傾向にあることが分かった。専門家は「量はごく微量だが、もっと観測点を増やして飛散の実態を解明すべきだ」と指摘している。
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 2011年6月9日(木)   04時50分 海水浴場 放射線の基準検討
福島第一原発の事故を受けて、各地の海水浴場では海水に含まれる放射性物質の濃度を測定する動きが出ているが、環境省などは、どの程度の濃度ならば海水浴をして問題がないのか新たな基準を設けて自治体に示すことになった。福島県のいわき市など、この夏は海水浴場を開かないことをすでに決めたところもある。環境省などは、多くの地域で来月上旬に行われる海開きまでには指針をまとめ、自治体に示したいとしている。
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 2011年6月9日(木)   00時00分 2号機取水口 再び濃度が上昇
福島第一原発周辺の環境調査で、7日に2号機の取水口付近で採取した海水の放射性ヨウ素の濃度は、国の基準の63倍と再び上昇している。東京電力は「新たな汚染水の流出はなく、放射性物質の濃度は、変動の範囲内と考えている」と。一方、福島第一原発の沿岸と沖合の16か所で行った海水の調査では、5号機と6号機の放水口付近など、合わせて6か所で放射性セシウムを検出したが、いずれも基準以下だった。
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 2011年6月9日(木)   00時00分 1・2号機 電源トラブル復旧
8日午後、福島第一原発の1号機と2号機の施設の配電盤の一部にトラブルがあり、中央制御室の照明が停電するなどの影響が出ていたが、午後5時半すぎに配電盤に再び電気を供給し、午後6時半ごろまでに停電していたほぼすべての装置が復旧したということ。
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 2011年6月8日(水)   17時10分 1・2号機 配電盤にトラブル
8日午後、福島第一原発の1号機と2号機の施設の配電盤の一部にトラブルがあり、中央制御室の照明が停電するなどの影響が出ている。敷地内の放射線量を測定するモニタリングポスト2か所でデータを送るシステムが停止したほか、1号機の原子炉格納容器に窒素を供給する装置で圧力が上昇したため、待機状態にしているということ。原子炉の注水には影響はなく、東京電力がトラブルの原因について調べている。
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 2011年6月8日(水)   17時10分 国産ロボット 原子炉建屋内で作業
福島第一原発で、汚染水の採取や放射線の測定ができる日本製のロボットが、原子炉建屋内部の作業に使われることになり、原発への搬入を前に、8日公開された。このロボットは、災害現場で使うため、千葉工業大学や東北大学などの研究グループが開発したもので、福島第一原発で作業できるよう改良が終わった。ロボットは、幅20センチ余りの2本の走行ベルトのほか、車体の四隅に4本の走行ベルトを装備し、原子炉建屋の中のがれきの重なった場所や急な角度の階段でも自由に移動できるのが特徴。福島第一原発の原子炉建屋では、これまでアメリカ製のロボットが使われてきたが、日本製のロボットが投入されるのは初めて。
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 2011年6月8日(水)   08時00分 福島JAが土壌汚染調査へ
福島第一原発の事故で、JA全農福島は、農家から「自分の田んぼや畑の放射性物質の影響を知りたい」という声が相次いだことから、県内の合わせて5000か所の田畑を目標に、放射性物質による土壌汚染を独自に調査することにしている。調査は、農家から送られた田んぼや畑の土を、JAの職員が調査用の機器を使って分析し、放射性物質の有無や濃度を調べる。JA全農福島は1台およそ160万円の調査機器を3台購入した。福島県は「風評被害が深刻ななか、農家が安心して農業に携わるうえで効果的だ」と話している。
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 2011年6月8日(水)   08時00分 3号機 がれき撤去終える
3号機では、事故の収束に向けて大型の機材を運び込む原子炉建屋の出入り口の外側でがれきの撤去を終えた。建屋の内部は、放射線量が高い場所が先月、見つかっており、東京電力は、再び放射線量を調べるなどして対策を検討したうえで、復旧作業を進めたいとしている。事故の収束に向けた工程表では、3号機でも1号機と同じように、水素爆発を防ぐため原子炉格納容器に窒素を入れたり、原子炉を安定的に冷やす循環型の冷却装置を取り付けたりする計画。
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 2011年6月8日(水)   08時00分 汚染水流出 海域の影響調査へ
IAEA=国際原子力機関は、福島第一原発から高濃度の放射性物質に汚染された水が流出したことが、太平洋や東シナ海などの海域に今後どのような影響を与えるのか、海洋調査を行うことになった。調査は、オーストラリアや韓国、それにインドネシアなどが中心となって、福島第一原発の事故で海に流出した高濃度の放射性物質に汚染された水が太平洋や東シナ海などの海域に今後どのような影響を与えるのかを調べる。調査は7月から4年間かけて行われ、調査にかかる費用105万ユーロ(日本円でおよそ1億2000万円)は、アメリカをはじめとしたIAEA加盟国が拠出する予定。
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 2011年6月7日(火)   18時05分 被ばく限度超 原発立ち入り調査
福島第一原発の2人の運転員が、緊急時の被ばく限度を超えていた問題を受けて、厚生労働省は7日、発電所の立ち入り調査を行い、勤務管理や被ばく量の検査の実態について調べた。2人の運転員は、厚生労働省のこれまでの調査に対して「3月12日の水素爆発のときに放射性物質の吸い込みを防ぐマスクをしていなかった」と話している。今回の立ち入り調査で安全管理の方法などに問題があることが分かれば、東京電力に対して是正勧告を行うことにしている。
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 2011年6月7日(火)   00時00分 高放射線量がれき撤去 依然課題
東京電力は、福島第一原発の敷地内のがれきの回収や撤去を進めていて、コンテナでおよそ280個分に上るが、水素爆発が起きた3号機周辺では、1時間当たり950ミリシーベルトという高い放射線量を出すがれきが見つかり、回収された。事故から3か月がたとうとする今も、がれきの撤去が事故の収束に向けた復旧作業を進めるうえで課題の1つに。一方、原子炉への注水によって高濃度の放射性物質に汚染された水が原子炉建屋やタービン建屋の地下などに合わせて10万トン以上たまっているとみられ、その処理も課題となっている。
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 2011年6月6日(月)   13時20分 福島 土壌汚染地図作成へ調査
福島第一原発の事故を受けて、文部科学省は、放射性物質による土壌汚染の実態を地図に示し対策に役立てようと、6日から福島県全域を対象にした土壌の調査を始めた。放出された放射性物質による土壌汚染の広がりについて、文部科学省は航空機による測定を行ってきたが、土壌を直接調べて汚染の状況を地図に示そうと、6日から福島県全域を対象に調査を始めた。調査には全国35の大学などからおよそ80人が参加し、地表から6センチ余りの深さまで容器を使って土壌を採取し、地区名を確認したうえで箱に保管していた。福島県内を2200余りの地域に分けて土壌汚染の広がりを地図で示すという。
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 2011年6月6日(月)   04時20分 2号機 空気浄化し扉開放検討
福島第一原発の事故で、高い湿度のため作業が難しくなっている2号機の原子炉建屋について、東京電力は、作業環境を改善するため放射性物質で汚染された空気を浄化したうえで建屋の扉を開放し、湿度を下げる方法を検討している。2号機の原子炉建屋の中は、湿度が99.9パーセントと高いうえ、放射性物質の濃度も高く、現状では防護服やマスクを着用しても長時間、作業するのが難しい状況。高い湿度の原因が2号機の燃料プールからの水蒸気とみて冷却装置を設置してプールの水温を下げたが、これまでのところ湿度に変化はなく作業環境は改善されていない。
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 2011年6月5日(日)   20時30分 汚染水浄化装置 稼働準備急ぐ
福島第一原発では、高濃度の放射性物質に汚染された水が増え続け、施設の外にあふれるおそれが出ている。特に2号機では、最も早い場合、20日にも「トレンチ」と呼ばれるトンネルの縦穴などから汚染水があふれるおそれがあるとして、これまでの計画より量を増やして別の施設へ移す作業が4日夜から行われている。汚染水の移送先の容量を確保するため、汚染水の浄化装置について必要なケーブルを設置する工事を行うなど、今月中旬からの確実な稼働を目指して準備を急いでいる。
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 2011年6月5日(日)   20時30分 敷地外からプルトニウム検出
福島第一原発からおよそ1.7キロの大熊町の道路脇の土から、原発から放出されたと見られるプルトニウムがごく微量検出された。今回の事故でプルトニウムが原発の敷地の外で見つかったのは初めてで、専門家は「人体への影響はないが、汚染の実態をより詳しく調査すべきだ」と話している。
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 2011年6月5日(日)   05時00分 1号機の圧力 大気圧とほぼ同じ
核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起きたとみられる福島第一原発の1号機で、原子炉の状態を正確に把握するため新たに圧力計が設置された結果、原子炉の圧力が外の気圧とほとんど変わらないことが分かり、原子炉の損傷が改めて裏付けられた。原子炉の圧力は、運転時には70気圧程度だが、1号機では、事故後一時データが取れなくなったあと、およそ6気圧を示していて、圧力計のデータが疑問視されていた。東京電力は、今後、2号機と3号機でも、原子炉建屋の作業環境が整えば、同様の圧力計を取り付けて原子炉の状態を正確に把握することにしている。
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 2011年6月4日(土)   20時00分 2号機建屋 高湿度は変わらず
福島第一原発で、湿度が99.9パーセントと高く作業が難しくなっている2号機の原子炉建屋について、東京電力は、水蒸気の発生源とみられる燃料プールの冷却装置を稼働させたところ水温が下がったため、4日、建屋内の調査を行った。しかし、湿度は変わっていないことが分かり、東京電力は、プールの水温が下がって日数がたっていないためまだ効果が現れていないとして、今後の推移を監視しながら対策を検討することにしている。2号機では、早ければ今月中旬に、水素爆発を防ぐための窒素の注入や原子炉内の水位計の校正に取りかかるなど、原子炉の安定的な冷却に向けて作業が始まる予定だったが、環境が改善しないと作業が難航することも予想される。
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 2011年6月4日(土)   14時00分 1号機建屋 極めて高い放射線量
核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起きたとみられる福島の1号機の原子炉建屋の中にロボットを入れて調査した結果、床と配管の隙間から湯気が上がり、その付近で1時間当たり4000ミリシーベルトという極めて高い値の放射線量が測定されたことが分かった。1号機の原子炉建屋では先月13日に1時間当たり2000ミリシーベルトという高い放射線量が測定されていたが、今回の値は、これまで福島第一原発で測定された放射線量で最も高い値。東京電力は、今のところ、高い放射線量が測定されたのはこの場所に限られているので、作業への影響は少ないとしているが、放射線量が極めて高いため、今後の作業に支障がないか、検討を進めることにしている。
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 2011年6月4日(土)   06時00分 事故直後のデータを公表せず
福島第一原発の事故直後に、避難などの対策に生かすため実施された緊急時モニタリングのデータの一部が公表されていなかったことが分かった。核燃料が溶けた際に出る放射性物質が発電所の外で検出されたことを示す重要なデータなども含まれ、住民の避難などに役立てられた可能性があるが、経済産業省の原子力安全・保安院は「データがどれだけ役立ったかは現時点では分からない。当時、公表しようという考えに至らなかったことは深く反省している」と。
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 2011年6月3日(金)   19時25分 原発運転員2人 被ばく量限度超す
福島第一原発の事故で、2人の運転員が緊急時の被ばく限度を超えていた疑いがある問題で、放射線医学総合研究所で分析を行った結果、被ばく量は2人とも限度の250ミリシーベルトを超えていたことが分かった。分析の結果、放射性ヨウ素などを吸い込んだ「内部被ばく」による被ばく量は、30代の男性が210から580ミリシーベルト、40代の男性は200から570ミリシーベルトと推定される。2人とも健康状態に問題はないことから、研究所では引き続き経過を観察することにしている。今回の事故で限度を超えたのが確認されたのは初めてで、今後、東京電力の被ばく管理が厳しく問われることになりそう。
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 2011年6月3日(金)   13時15分 汚染水10万トン余に
福島第一原子力発電所の事故で、原子炉を冷やすための注水などによって各施設にたまっている高濃度の放射性物質に汚染された水の量は、10万トン余りに上ることが分かった。これらの汚染水に含まれる放射性物質の量は、72京ベクレルと推定されるという。今月15日に予定されている浄化装置が稼働しなかった場合、今月20日にも汚染水があふれるおそれがあるとして、東京電力は浄化装置の確実な稼働に向け作業を急いでいる。
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 2011年6月3日(金)   04時10分 2号機原子炉建屋内 近く調査
福島第一原発で、循環型の冷却装置が稼働を始めた2号機の使用済み燃料プールでは、当初の想定より早く水温が下がり、東京電力は、作業の妨げになっていた原子炉建屋の湿度の高い状態が改善されているか、近く内部を調べることにしている。2号機の原子炉建屋は、放射線量が比較的高いうえ、使用済み燃料プールから出ているとみられる水蒸気の影響で、湿度が99.9%と高く、中で作業するのが難しい状況。このため外部からの注水で冷却していた1号機から4号機の燃料プールでは最も早く、循環型の冷却装置の稼働を先月31日から始めたところ、70度ほどあった水温が、2日午後5時の時点で38度まで下がった。
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 2011年6月2日(木)   12時15分 3号機 汚染水を復水器移送へ
福島第一原発では、施設にたまった高濃度の放射性物質に汚染された水の水位が上昇を続けている。特に、トレンチの汚染水の水面から地上までの高さは2号機で27.7センチ、3号機で23.9センチと、当初水を移送する目安としていた1メートルを大幅に下回り、あふれないか懸念されている。東京電力は、応急的な措置として、3号機のタービン建屋の地下にたまった汚染水を同じ建屋にある復水器と呼ばれる設備に移す準備を始めた。
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 2011年6月2日(木)   11時33分 新潟で震度5強
震源地 新潟県中越
緯度 北緯37.0度
経度 東経138.7度
深さ ごく浅い
規模 マグニチュード 4.7
震度5強 新潟県 新潟県中越 十日町市 十日町市上山
震度4 新潟県 津南町 十日町市松之山 津南町下船渡
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 2011年6月1日(水)   20時20分 2号機燃料プール 水温下がる
福島第一原子力発電所で、先月31日に循環型の冷却装置の運転が始まった2号機の使用済み燃料プールでは、70度程度あった水温が1日午後4時には48.4度と、1日で20度余り下がり、東京電力は、冷却装置が順調に機能しているとしている。2号機は、原子炉建屋の放射線量が比較的高いうえ、使用済み燃料プールが発生源とみられる水蒸気の影響で湿度が99.9%と高く、防護服やマスクを着用して作業するのが難しい状況。このため東京電力は、2号機の燃料プールの水温を下げるため、燃料プールで温められた水を熱交換器で冷やして再びプールに戻す循環型の冷却装置を設置し、先月31日から運転を始めた。
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 2011年6月1日(水)   05時45分 汚染水ためた施設 低下止まる
高濃度の放射性物質に汚染された水をためた施設で続いていた水位の低下は、これまでにほぼ止まった。汚染水は隣接する地下通路に漏れているのが見つかっているが、東京電力は、周辺の地下水などほかに漏れ出していないか引き続き調べている。一方、雨の影響で、原子炉建屋の地下などでは汚染水の水位が上昇した。先月31日午後5時現在、トレンチと呼ばれるトンネルのたて穴では、汚染水の水面から地上までの高さが2号機で36.6センチ、3号機で27.8センチ。今後も梅雨の大雨などで汚染水が漏れ出すおそれがあるとして、新たな保管場所の確保など、対応を検討している。
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 2011年6月1日(水)   00時00分 原発周辺からストロンチウム検出
福島第一原発の南南西から西に位置する大熊町と双葉町の合わせて4か所の土から、骨に蓄積する性質のある放射性ストロンチウムが検出された。放射性ストロンチウムは、原発の燃料のウランが核分裂するときに出来る放射性物質で、このうちストロンチウム89は、放射線の量が半分になる「半減期」が50日と短いことから、今回の事故で放出されたものと考えられるという。また、ストロンチウム90は骨に蓄積する性質があり、「半減期」が29年と長いため、がんを引き起こすおそれがあるとされている。文部科学省は「微量ではあるが、今後、原発周辺の土の分析に力を入れたい」としている。
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 2011年6月1日(水)   00時00分 2号機プールで冷却装置運転開始
2号機では、原子炉建屋に充満した水蒸気が作業の妨げになっているが、その発生源とされる使用済み燃料プールを冷却する循環型の冷却装置が完成し、運転を開始した。この装置で、70度前後あるプールの水温を1か月後に40度程度に下げることができるとしていて、原子炉建屋の湿度が下がったあと、今度は放射性物質を取り除く設備を設置することにしている。事故のあと、外部からの注水で冷却を続けていた1号機から4号機の燃料プールで、循環型の冷却装置が運転を開始したのはこれが初めて。
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