福島第一原子力発電所の2号機内の気体から、燃料のウランが核分裂したときにできる放射性物質のキセノンが検出され、東京電力は、核分裂反応が連続する臨界が、一時的に一部で起きた可能性もあるとみている。 一方、経済産業省の原子力安全・保安院は、「局所的な臨界が起きた可能性はある」としたうえで「別の放射性物質が、自然に核分裂した可能性も十分考えられる」と説明した。 放射性物質の量が半分になる半減期は、キセノン133が5日、キセノン135が9時間といずれも短いため、東京電力は、3月の事故直後ではなく、最近、核分裂反応が起き、臨界が一時的に一部の場所で継続した可能性もあるとみている。 ただ、原子炉の温度や圧力などに大きな変動はないことから、大規模で長時間の臨界は起きていないと判断しているという。 |
|